【新卒採用インタビュー】世界中の人々を夢中にさせるコンテンツ。それを生み出す起点になる。

2019年6月に中国でリリースされ、大ヒットを果たした「ワンパンマン:最強の男(現地タイトル「一拳超人:最强之男」)」(※1)。いよいよ日本版のリリースが決定しましたが、それまでの道のりは平坦ではなく、その実現の陰にはJapan Game事業本部/ライセンス事業部の活躍がありました。
課せられた使命は、強力なIP(※2)の獲得と創出。コンテンツビジネスの起点となって活躍するライセンスチームの皆さんに、事業部の印象やライセンスビジネスの魅力を語ってもらいました。

渡邉 亮介 (わたなべ・りょうすけ)写真左上
Gameloftの日本法人であるゲームロフト株式会社にて、アカウントマネージャーとして日本のモバイルゲームの配信事業に従事。2010年にグリー株式会社に入社し、GREE Platformにおける国内外の大手ゲームパブリッシャーとの協業や、新規事業の立ち上げに関わった後、ライセンス事業部部長として事業に参画。

宿輪 浩介 (しゅくわ・こうすけ)写真右上
京セラ、エン・ジャパンでの法人営業を経て、2009年よりグリー株式会社に入社。いくつかの新規事業に関わった後、現部署の前身となるIP獲得チームを立ち上げ、その後、事業化を推進。
2017年よりシニアマネージャーとして、海外・国内パートナーとのモバイルゲーム共同事業とアニメの製作出資事業を担当。

金 毓嘉 (キン・イクカ)写真右下
中国上海出身。2011年映画プロデュースを学ぶために来日、東京藝術大学大学院に入学。卒業後、電通グループ会社にてCMプロジェクトマネージャーを3年経験したのち、アニメプロダクションに入社し、アニメや映画の海外営業と監修を担当。2018年にグリー株式会社に入社し、現在はライセンス事業部にて海外ライセンス営業を担当。

内田 淳紀 (うちだ・あつき)写真左下
2015年に新卒でグリー株式会社に入社。入社後、人事部で社内広報や社内イベントの企画・運営などの業務を経て、現在は事業企画部とライセンス事業部の両方に所属。事業企画部マーケティンググループで横断的にゲームタイトルのプロモーションに従事する一方で、ライセンス事業部では日本版の「ONE PUNCH MAN 一撃マジファイト」(※3)のPMも務める。

※1 「ワンパンマン:最強の男(現地タイトル「一拳超人:最强之男」」。グリーとOurpalm(アワパーム。中国・北京に本社があるゲーム開発会社)が手掛けたプロジェクト。
※2 Intellectual Propertyの略称で、「知的財産」と訳されるビジネス用語。著作物や創作物など、人間が創造した作品のほか、蓄積したデータやノウハウなどの知識や情報も対象となる。法律によって保護され、利益を得られる権利として「知的財産権」が認められている。
※3 日本版の「ONE PUNCH MAN 一撃マジファイト」はこちら

“世界に広がるコンテンツビジネスを生み出したい”

ーーまず、皆さんがグリーに入社したきっかけを教えてください。


渡邉

渡邉:私は元々、フランスのゲーム会社の東京支店に勤めていました。フランスでプロデュース、中国でデベロップメント、そしてそれをグローバルで販売するというビジネスに関わっていました。世界を舞台に仕事をしているようで、それはそれで満足していました。でもある日、ふと思ったんです。ビジネスの形としてはグローバルでも、その会社が扱っている日本の市場は、実はそれほど大きくないと。本当の意味で、大きなビジネスにつながっている感覚がなかったんです。

同じゲーム業界に関わるのなら、最先端で大規模なものを目指したい。そうなると、自然にグリーを目指すことになりました。


宿輪

宿輪:グリーを選んだのは、成長機会が欲しかったからです。その中でも目指していたのは、新規事業開発です。転職を考えていた当時、自分のキャリアを作る上でも、可能な限り、新規事業に関わる機会が多い会社を選びたいと思っていました。グリーは、そうした新規事業を多く動かしている会社のひとつだったんです。

信頼できる上司がすでにグリーへ転職しており、新規事業が積極的に行われているという話を伺ったことが、最終的にグリーを選んだ大きな理由です。


金

金:組織管理のしっかりした会社に行きたかったのが、グリーを選んだ一番の理由です。私は、前職でアニメプロダクションに勤めていたのですが、業界の古い体質を持ったままの会社でした。プロジェクトを進めることにおいても数値的な根拠ではなく、トップダウンや取引上のお付き合いを優先するところがあり、業務の良し悪しの判断がしづらい部分がありました。

また、アニメを完成させることがゴールという雰囲気があり、放送すれば終了というケースが多かったんです。それが、自分の中では違和感でしかなく、私としては、1つのタイトルに対して投資して完結させるのではなく、継続的にコンテンツを提供し続けることを目指したかったんです。

今はアニメ業界自体が変わりつつあると感じますが、まだ古い体質は残っています。そこに、新しい風を吹かせたいと思いました。


内田

内田:グリーのミッションに共感したことが大きな理由です。大学生のころ、父が最新のカーナビを買ってきて、うれしそうに「アプリと連携できる」と言うんですよ。でも、なかなか設定がうまくいかないし、よくよく調べてみると、連携するアプリは月額課金制で、そのままでは利用できないものだったんです。

今後、日本は少子高齢化がますます進み、インターネットはインフラとして発展していく中で、高齢者に対してまったく便利になっていない。その状況に憤りすら感じました。そんなときにグリーの「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というミッションを知って、ここに行くしかないと決意しました。

“メンバーそれぞれがビジネスを生み出す存在になる”

ーー皆さんが所属しているライセンス事業部は、どんな雰囲気ですか?


渡邉

渡邉:基本的に上下関係はありません。理由は私にもあると思うのですが、私自身がカリスマとして引っ張っていくというより、みんなの力でビジネスを作りたいというタイプなんです。それぞれのゴールが決まっていく中で、みんなが自由にやればいい。責任を持ち、努力を惜しまなければ、どんなやり方でもいいと思っています。


宿輪

宿輪:事業部になってからまだ4年ということもあり、組織はこれから本当に成長する時期を迎えます。整っていない部分もたくさんありますが、それだけにメンバーの意識が組織の成長に影響を与えるタイミングだといえます。いろいろな考えの人が集まって、それぞれのカラーが表れているので、とてもおもしろい雰囲気ですよ。


金

金:自分が、まったく異なる雰囲気の業界から来たということもあるのですが、特にトップダウンはほとんどなく、意見は平等に扱われると感じています。それは、個々のメンバーが関わるタイトルやお付き合いする会社が違うので、業務がマニュアルを見るようにはいかないからかもしれません。

あと、一つひとつ自分で考えて、責任を持って行動することが求められます。組織ではありますが、それぞれが判断して行動するという意識が強いことが特徴です。


内田

内田:ライセンス事業部に来て思ったのは、新人の育成方針はありつつも、基本的には任せるという姿勢ということです。若手の成長機会は申し分なく準備されており、困ったことがあっても手練れのメンバーがサポートしてくれる。自分も成長できるし、業界にも貢献できるし、事業としても会社に貢献できる…。すべてにおいてメリットがあると実感しています。

ーー「ワンパンマン:最強の男」がチームとしてMVPを受賞しましたが、率直な感想をお願いします。


宿輪

宿輪:シンプルにうれしいですね!自分たちが手掛けたビジネスがアウトプットされて、ユーザーの皆さまから作品を評価されることはとてもうれしいです。加えて社内でもMVPを受賞し、プロセスも評価してもらえ、これからの組織の成長に弾みをつけられたと思います。


渡邉

渡邉:規模の大きい事業を作って、それをちゃんと会社が見てくれて評価してくれるというのは、何ものにも代え難いですね。

“国境を越えて、世界に影響力を示す”

ーー今後、ライセンス事業部で実現したいことや、将来の夢を教えてください。


渡邉

渡邉:自分たちの関わっているものが国境を越えて、世界中へ広がっていくことに、この上ない喜びを感じます。

振り返ってみると、高校生のときにオーストラリアへ留学したのですが、現地の友達から「『AKIRA(※3)』っていう映画がおもしろいから見ろ」って言われたんです。オーストラリアのド田舎で外国の男の子が、日本のアニメに熱狂しているなんてすごいと、シンプルに驚き、感動を覚えました。

「どうせ働くのであれば、国境を越えて大きな規模で影響を与える仕事がいい」と、明確な目標として立てたのは、このときの体験がとても大きいです。日本生まれの作品が国境を越えて世界に影響を与えていたという実体験が、自分の中に喜びとして残っていて、それと同じようなことをやり続けていくことが、自分にとって充足感が得られることなんだと思います。

※3 1988年に劇場公開された日本のアニメーション映画。大友克洋による同タイトルの漫画を原作としている。



宿輪

宿輪:ビジネス・デベロップメント(※4)を行う人間として、トップクラスになりたいと思っています。特に、確実性が低いと思われているものを、ビジネス・デベロップメントによって確実性を高めていくことに魅力を感じます。

日本のアニメは世界でも通用するコンテンツですが、ヒット作を生み出すための答えはありません。ですが、成功すればインパクトも大きく、自分のスキルアップも大きい。

日本のアニメ作品に影響を受けた人は、世界中にいますからね。日本のアニメ作品の影響は、それに携わる人に限られた話ではなく、そうでない人々の人生にも影響を与えていることが多いんです。

ライセンス事業部の仕事は、人の人生に影響を与えるものが作れるという意味においては、一番良い仕事じゃないかと思っています。この先も新しい夢が見つかるまでは、ずっと、世界でヒット作を生み出し続けるために必要なビジネス・デベロップメントを続けていきたいです。

※4 サービスや商品の価値を見いだし、事業やビジネスを新規開発していく職種のこと。組織と、その組織外のものを結んで長期的なビジネスへと発展させていく役割を担う。資本提携や業務提携、事業開発などに従事する。



金

金:私は9年前に中国の大学を卒業して来日したのですが、きっかけは日本のコンテンツです。もしも、日本のコンテンツに出会っていなければ、上海で仕事をしながら暮らしていたでしょうね。

日本のコンテンツとの出会いによって、私の運命が変わったように、人に影響を与えるきっかけになるようなものを作りたいと思います。大きな変化じゃなくてもいいんです。小さな積み重ねが大きな波を生むこともあります。その中のひとつに携わるだけでも構いません。私が関わったコンテンツに触れたことで、その方の人生にプラスになるようなものを作り出していきたいですね。


内田

内田:僕自身は、根本的に安定志向なんです。いわゆる有名企業に入ることが安定と思っていた時期もありました。しかし、改めて本当の安定とは何かを考えたとき、めったにできない経験を積んでいくことかもしれないと気付きました。

さまざまなビジネスの中でも、エンターテインメントコンテンツは、とりわけ人の心を揺さぶる力を持っています。それを生み出す機会に携わるのは、なかなかできない経験です。エンターテインメントコンテンツに携わる中で、今後も自分の考える安定を追い求めていきたいですね。

“人に影響を与えるものを生み出す起点になる”

ーー皆さんは、どんな夢中を極めたことで、現在の自分があると考えていますか?


宿輪

宿輪:ずっと夢中になっているのは、事業を作ることです。グリーに入社して10年になりますが、その当時からグリーの新しい事業にアサインされてきました。結果はすべてが満点とはいきませんが、ボーッとして10年を過ごしたというよりは、目まぐるしい毎日を過ごしていたら、いつの間にか10年経過していたという感じです。

この10年、退屈を感じたことは一切ありませんでした。気付いたら一番の古株になっていましたが(笑)、ずっとグリーの新事業に夢中で、これからも夢中であり続けると思います。


金

金:よく、「自分が一番好きなものは仕事にしないほうがいい」なんて聞きますよね。でも、それは違うかもしれないと感じるんです。まず、仕事をする以上は、何でも喜んでできることばかりではありません。でも、苦しいときに、今やっている仕事が好きなものなら、前向きになれる機会が多いかもしれないと思うんです。

障壁があっても、好きなものなら乗り越えられることもあるでしょう。これが嫌いなものだったり、無関心なものだったりしたら、障壁を前にどうでもいいって投げ出してしまうかもしれません。そう考えると、夢中になっているものを仕事にするのもいいかもしれませんね。


内田

内田:夢中とは違うかもしれませんが、人が嫌がることや、大変なことをあえて前向きにやってきました。本当に厳しい仕事を振られたときは、「10年後にもう一度、声をかけてもらえるだろうか」と考えるんです。仮に、声をかけてもらえたとしても、10年後にゼロから取り組むくらいなら、今が大変でも、若いときに経験したほうがいいと思っています。

若いうちにどれだけ経験を積むことができるか、そして、大変なことに立ち向かっていくか。これらは、常に意識して取り組んできたことです。結局、それは自身の特別なスキルの獲得につながっていくと思っています。


渡邉

渡邉:振り返ってみると、国境を越えてどれだけインパクトのあるビジネス基盤を作れるかということに、夢中になり続けていましたね。

私は基本的に、営業の人間なんです。社会人になり立てのころは、口説ける人も限られていて、できる仕事が小さかった。でも、自分が成長して役職が変わると、もっと偉い人、影響力のある人に会えて、インパクトのある大きな仕事を作れるようになりました。

事業のフェーズはさまざまだと思いますが、自分が思うビジネスの基盤は、「世界の人と会い、インパクトのある仕事を作ること」です。社会人としてのキャリア15年を通じて、ずっとそれに夢中になっています。

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