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【Pick Up】社内報冊子「ジーマガ」6号より「プロデューサー座談会:お客さまと作っている 自分たちの記憶に残るゲームにする」

年を追うごとに拡大するスマホゲーム市場の中で、2017年度はグリーグループから立て続けにヒット作品を創出。人気ゲームを世に生み出した、プロデューサー陣に話を伺いました。
ヒットの秘訣とは?ものづくりにかける情熱とは?



櫻井 櫻井:2010年よりポケラボにエンジニアとして入社。現在はポケラボの開発・運営統括として事業にあたる。息抜きは週末に3人の子どもたちとお弁当を作って公園に遊びに行くこと。

野澤 野澤:絶えず新しい施策を考えたり、毎週YouTubeに出演したりと忙しい日々を送るが、毎朝の保育園送りで娘の笑顔に癒される3児のパパ。

前田 前田:2012年よりポケラボに入社。複数タイトルのプロデューサーを経て、「SINoALICE」の企画からプロデューサーとしてサービスを立ち上げる。

古屋 古屋:2012年新卒入社。新規事業開発を経験後、アナザーエデンの企画立案。現在は同作のゲームデザインとシナリオを主に担当。

原作ファンの期待をゲームに落とし込む

ーー皆さんが担当されたゲームが、続々とヒットしていますね。

古屋 古屋:私がディレクターを担当した「アナザーエデン 時空を超える猫」(以下「アナデン」)では、開発に2年という歳月を費やしましたが報われた気がします。

野澤 野澤:途中で大きな方針変更が入ったといううわさは聞いていましたが。

古屋 古屋:実は元々「アナデン」のキャラクターは二頭身の“かわいい系”だったんです。ところが開発中に「ニコニコ生放送」で画面を見せたところ、これじゃないんじゃないかという空気が流れ始めて・・・。もうこれは絶対お客さまには通用しないと思い、変えるしかないなと。

野澤 野澤:キャラの頭身を変えるということは、背景から何から全部描き直し?

古屋 古屋:はい、全部です。1年近く作ってきたものを捨てるのは、もちろん抵抗がありました。でもヒットするためにやらなければいけないと思いました。「アナデン」の冒険の楽しさには絶対の自信があったので、ここさえ揺るがなければ、何が変わっても問題ないかな、と。

前田 前田:それは正しい決断だったと思います。ユーザーテストはよくある手法ですが、一番うまく使えた好例なんじゃないですかね。ユーザーテストを実施した時に、こちらの想定通りになっていれば問題ないと思いますが、想定していないところは絶対に直さなければいけないと思います。「SINoALICE-シノアリス-」(以下「シノアリス」)でも、ユーザーテストや、原作・クリエイティブディレクターのヨコオタロウ氏に関するアンケートなどを実施して、常にお客さまの期待とズレがないようにしていきました。

野澤 野澤:自分たちのプロダクトを本当に求めている人は誰なのかを知ることは、とても大事ですよね。大衆に受けることを狙うのではなく、ターゲットを絞り込んで、そこに刺さるように作っていくというのはこの4タイトルに共通するところですね。

ーー今回の成功の背景には、そのような“ニッチ”な視点もあるということですか?

野澤 野澤:私が担当した「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)〜メモリア・フレーゼ〜」(以下「ダンメモ」)のようなIPもの※は、ファン層が固定されてしまいますが、そこに商機を見出だせてチャレンジできたことは良かったと思います。

古屋 古屋:確かにIPだと、ある意味逆に間口を狭めてしまうところもあるから、難しいですよね。

櫻井 櫻井:私が担当する「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」(以下「シンフォギア」)も同じような感じです。私自身アニメを見始めた頃、続きが気になってどんどんハマっていきました。深みのあるストーリーがすごく好みで、この世界観をゲームを通じてどう表現できるか、そこにとても注力しました。

前田 前田:版元とのやり取りで、心掛けていたことはありますか?

櫻井 櫻井:版元って、IPの世界観を一番“知っている”方なんですよね。その考えを言外から読み取って、愚直にゲームに織り交ぜていきました。そうすることで、お客さまにも、作者の思惑を想像していただきながらその予想が当たっているかどうか、ゲームを通じて楽しめるようにできたことが、今回のリリース後の評価につながっているのかもしれません。

※IPとは、Intellectual Property=知的財産権の略称の事で、ソーシャルゲーム業界では、マンガやアニメなどの他社の持つコンテンツ(=版権)を使ったソーシャルゲームのことを指します

作品の“一ファン”として欲しいものを作る

ーーそこまでこだわると、制作期間も果てしなく長くなってしまいそうですが・・・。

櫻井 櫻井:でも「ダンメモ」は、すごい短期間で完成しましたよね?苦労はなかったんですか?

野澤 野澤:チームメンバーはとてつもなく苦労したと思います(笑)。ゲームのリリース日を決める前に、すでにアニメの放映時期が決まっていたんです。私たちも「シンフォギア」と同じように、開発前に原作やアニメを見るうちに、メンバー全員がすっかり「ダンまち」のとりこになっていて。ファンとして「アニメ放映期間に絶対リリースを間に合わせよう」と、一致団結したんです。

古屋 古屋:たしかにアニメ放映中は、ファンが一番盛り上がっているしSNSも熱い時期ですよね。最近はやはり、「SNSで拡散されてなんぼ」のプロモーションの世界になっていると思いますし。

野澤 野澤:実は会社も版元も、2~3カ月くらい後のリリースを見越していました。でも自分たちが「アニメを見ながらゲームをやりたいんだ!」と思い、リリース日を決めました(笑)。好きなことのためですから、辛くともチームのコンディションは最高でした。

ーーこれまでの話で皆さん共通しているのは、ご自身が作っているものに対して自らが一ファンであると。

前田 前田:それは絶対ですね。自分たちがいいと思っていないものを、お客さまがいいと思うわけがないですし。それがヒットする上での最低条件だと思います。

ファンと自分たちが納得できるものづくりをしたい

ーー最後に、皆さんそれぞれのプロダクトに対する「信念」をお聞かせください。

古屋 古屋:今回の「アナデン」は、自分が学生時代に家庭用ゲーム機で遊んだ全盛期のRPGをスマホで復活させたいなと思ったのが、企画の発端でした。プレイして翌朝学校で「どこまで進んだ?」と友達と盛り上がる。RPGの原体験ってそれだと思うんです。あの頃の面白さとか興奮を、誰もが持つスマホというデバイスでこそ再現できると思いました。

櫻井 櫻井:ゲームを通じて、一人でも多くの「シンフォギア」のファンを生み出していきたいですね。自分の仕事の価値として、そこが一番重要だと位置付けています。何でもそうですが、好きなものって広めたくなりますし、好きだからこその広がりというのは、相当な力があると思うので。ゲームという媒体で表現した時に、「シンフォギア」がどう映えるのか、その点にこだわって開発に取り組んでいます。

前田 前田:ゲームはリリースするまで、売れるか売れないかは誰にも分かりません。「シノアリス」でも、ヨコオさんくらいのトップクリエイターですら「分からない」と。「だからこそ、お客さまと作っている自分たちの記憶に残るゲームにすることが大事だ」とおっしゃっていて。リリース半年前ぐらいの話なんですけど、そこからは自分たちが“やって良かった”と思えるものを作ろうと、団結力が一層高まりました。

野澤 野澤:ファンは原作やアニメを大切にされていると思いますが、スマホゲームは、その世界に毎日触れることができる唯一のコンテンツ。だからこそ面白いゲームを作れば、一番のファンアイテムになり得ると思っています。ゲーム市場は次から次へと面白いタイトルが出てくるので、すぐに埋もれてしまいます。私たちのコンテンツに興味を持ち続けてもらうには、次の仕掛けを一刻も早く打たないと。盛り上がっている感を加速させて他のコンテンツに負けない充実度をファンの方たちに見せていくのが重要だと思っています。

以上

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