【先輩後輩対談】サービスの垣根を越えメディア事業を支える若手デザイナーが考える、今自分たちに必要なこと

こんにちは、広報の坂見です。
今回初めてのブログ投稿となります。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、4月に入り新入社員が入社してきました。
グリーグループでも4月2日に31名が入社し、とてもフレッシュな雰囲気で入社式を行いました。

今回は、新卒で入社した社員たちにグリーで働く中でどういった成長をしてきたか、先輩社員に何を学んだかを紹介できたらと思い「先輩後輩対談」というテーマでインタビューを行いました。
グリーの第二の事業の柱として注力しているメディア事業。そこで活躍する二人の若手デザイナーに、自身のキャリアやメディアに対するものづくりについて語ってもらいました。


北島

北島:2013年、グリーに新卒で入社。アートチームにて、非ゲーム領域のデザインを担当。その後新規事業に従事し、2016年、「ARINE」の創業メンバーとして参加。その後「aumo」のデザインを手がけるなど広告・メディア事業のUXデザインチームのアソシエイトマネージャーとして勤務。


水本

水本:2016年、グリーに新卒で入社。内定者アルバイト時代より「LIMIA」のサービスに携わる。現在はリミア株式会社に出向しデザイナーとして勤務。

二人が知り合うきっかけは就職活動中のランチだった

ーー2人が接点をもったきっかけを教えてください。



水本

水本:私が就職活動をしている時、グリーの内定をまだもらう前に初めて北島さんにお会いしました。そもそもグリーに興味を持ったのは通っていた大学でグリーが会社説明会を行っていて、ゲームの話がメインだったのですが、最後に新規事業もやっているよと少しだけ紹介があって、興味を持ちました。詳しく話を聞きたいですと人事の方に伝えたら、実際に働いている人を紹介してあげるよと言われ北島さんを紹介していただいたのがきっかけでした。


北島

北島:それで、人事の担当と3人でランチに行きました。


水本

水本:その時は新規事業でどういうことをやっているのか、デザイナーがどう現場で活躍できるのかという話を伺いました。自分の作品を見てもらうためにポートフォリオや作成したサイトなどを見せて意見をもらったりもしました。

実際に見せたポートフォリオの一部


北島

北島:幅広いデザインができる方だなぁという印象でした。美大生の情報デザイン学科の学生がやるような広告デザインからグリーでやっているようなWEBデザインもあって。その時は広告代理店の採用試験も受けてたよね?


水本

水本:受けてました。


北島

北島:ランチした当時、僕はほとんど一人で新規事業のデザイナーを担当していて、事業としても成り立っていないこともあり、デザインにおいて少ないリソースでやりきるという状況でした。見せてもらった作品からグリーに入社したらすぐ働いて活躍できそうだと感じましたし、いろいろと話ながらモチベーションも高いと感じて早く入って欲しいなと思いましたね。(笑)


水本

水本:そのあとに、グリーから内定をもらって、内定者アルバイトの希望を出し「LIMIA」の担当となりました。アルバイト中は、バナー作成やWEBのUIを競合と比較する調査などを行いました。現在はUI/UXデザインを担当しています。

目指すは3つの交差点

ーーご自身のデザインに対する考え方を教えてください。



北島

北島:大学では、ポスターや展覧会のカタログなど紙のデザインばかりをやっていて、Webには全く触れなかったので、入社してからは日々勉強でした。在学中は、「綺麗なものを作ることが正だ」とか、「かっこいいものを作らないとダメ」といった、クリエイティビティを発揮することに重きをおく雰囲気を勝手に感じていて。僕はそういうものよりは、人が本当に喜ぶものを作りたい、人に求められてこそいいデザインだと、グリーの方と触れ合ううちに強く感じるようになり、ユーザーや周りを見て調査して作っていくものづくりのやり方が合っているんだと感じました。


水本

水本:美術大学で学んでいた始めの頃はグラフィックデザインに興味があったのですが、コミュニケーションデザインを学んでから自身の目標が「たくさんの人とデザインを通じてコミュニケーションをとること」になりました。そう考えた時、グラフィックは一方的なコミュニケーションだと感じ、一方でUIデザインは、例えば、ボタンを押した回数でどれだけユーザーが理解しているかがわかるなど、ボタン1つでも双方のコミュニケーションだと思いました。それから、大学3〜4年生にかけてはIT関連のデザインを学び、4年のはじめに、IT企業が実施していたアプリを作るセミナーを受け、ものづくりのプロセスや考え方、設計基礎を学んだ時に、グラフィックとは違う大切さがあったので、より惹かれていきました。


北島

北島:最近はデザインという考え方そのものが身近になってきていて、デザイナーでなくてもデザインについて言及するなど、いい流れだと思っています。一方で、才能のある人たちを除いて、自分たちの役割がデザイナーとしてだけでは生きていけないと感じてきて、デザインを基軸にしながら別のことをやったり、いろいろなことに興味をもって組織やサービスに必要とされる人材に自分を変えていくことが必要だと思っています。水本さんはそこにフィットするというか・・・。元々なんか言ってたよね・・・。


水本

水本:3つの交差点に立つ。


北島

北島:そう、3つの交差点って言ってたよね。

ーー3つの交差点とはなんですか。



水本

水本:(笑)。グリーに入る前からデザイナーとしての職を基軸にエンジニアリングも、ビジネス職として経営的な視点も学びたいと思っていました。そして、その3つの交差点に立って各方面でコミュニケーションを取れるようになりたいと事あるごとに言ってました・・・。その話を人事の方にお話した時に、「ぴったりな人材がいるよ!」と紹介されたのが北島さんだったので、北島さんのお話は当時の私にすごくささり、目指す場所だと思いました。そして、目指せる場所がある事を確認できたこともあり入社を決めました。


水本さんが考える3つの交差点のイメージ図


北島

北島:僕はバランスがいいだけで、ビジュアルをデザインする力が突出しているとは思っていないです。今、新規事業のデザイナーに必要なのは、目的思考でゴール設定して、「なんでつくるんだっけ?」という部分から設計できる能力かなと思います。究極きれいなものを作る人は社外にもたくさんいるので、それよりもものづくりを推進する力があることが重要で、それがないと事業のカルチャーが受け継がれていかないんじゃないかなと思っています。

大切なのはコミュニケーションと吸収力

ーー新規事業は、ものづくりを進めていく力も必要なんですね。



北島

北島:入社して最初に所属した広告デザインのチームでは、Webデザイナーの下積みとして良いものを作るということを学んだ1年でした。でも社会人2年目以降に新規事業の部署に入ると全く考え方が違ったというか・・・「今、とにかくこれがすぐ必要だから」と言われて作る仕事の進め方がとても新鮮でした。その時は、自分がクオリティに納得していなくても感謝されとまどいもあったのですが、必要なクオリティが事業のタイミングで異なるので、どうすれば費用対効果を最大化させたアウトプットを出し続けられるのかいう仕事の仕方にシフトしていったんです。
一ビジネスマンか、一ものづくりの人間としてなのかわからないですけど、貢献できてる実感が自分を成長させたと思います。自分自身で考えるためにたくさんの情報をインプットしたり、それを解釈する能力もつけなくてはいけないので、デザイン以外にも学ばせてもらっています。


水本

水本:私も入った頃はデザインだけではなく開発や、マーケティング、経営の部門など各チームの先輩方からの意見を聞いてインプットする時期でした。デザインにおいては、スピードが優先される現場の中で1ピクセルにこだわることを念頭に毎日鍛えさせてもらいました。とにかく日々が勉強で現場から学んで成長させていただきました。

ーーサービスは異なっても、メディア事業のデザイナー同士で交流はあるのでしょうか。



北島

北島:全社で田中さんが主導でメディア事業に注力している中で、失敗などを共有しあえる状況をいかに作るかということが大事だと思っています。それぞれのサービスで失敗してきたことを共有できていれば、4メディアあったら4つの新しい失敗が生まれるじゃないですか。なので、こういった施策を試せたのに時間がもったいなかったとならないように、コミュニケーションを活発にしています。隔週でランチして、今の課題や新しい施策の共有、田中さんの定例で言われたフィードバックについて議論したりと、きちんと共有して不必要なコミュニケーションが増えないようにしています。


水本

水本:私はそのランチ会でたくさん学んでいます。ARINEのデザインや、ノウハウやツールの秘策を共有していただき、新規事業のデザイナー同士で情報共有の場にしています。
その場でいつも感じるのは、北島さんのデザインに対する思考は、私も影響を受けていてブレないことです。「表面を描くだけじゃないよね、デザインは」と入社当初からおっしゃっていて、実務を通してより納得することが多いです。

ーーグリー流のデザインの考え方はありますか。


北島

北島:田中さんとの議論の中で上がったのは、作って壊すという考え方でした。例えば、車のデザインなどは何年も先を見据えて、一つバシッとデザインを決めて「それで」って決まると思うんです。でも、ITのメディアデザインは、モックアップを大量に作って、まずはそれらを世に出して問うてしまうというか・・・ちょっと作って出しては壊しというのを前提として作る、いわゆるアジャイル的なデザインの手法があるんじゃないかって話をしました。


水本

水本:田中さんのエッセンスで言うと、ものづくりに対する熱意みたいなところは、ゲームだけではなくメディア事業にも強くあると思っていますし、現場でも感じています。目的を持ってものづくりをする事、新しいことに真摯に向き合うことが重要視されていて、そこはグリー流かもしれないです。


北島

北島:そういう熱意や、僕たちは新しいことをしてるのかもしれないという考え方ができる人材を採りたいよね、という話もいつもするんです。あとはユーザーから学ぶことや、つくりながら独りよがりにならないことも、メンバーの考え方は似ていると思います。そこがグリー流ものづくりとして昇華されるといいなと思っています。


水本

水本:そうですね、独りよがりにならないという面で言うと、私も本質を理解したものづくりをいつも心がけています。

ーーグリー流のデザインの考え方はありますか。


水本

水本:さっき話した、三つの交差点に立ちたいと今も変わらず思っていて、その目標が達成されるまで、意志を曲げずにやっていきたいなと思ってます。そしてどんなことでも、ぶれずに目標に向き合い続けたいと思います。あとは、アウトプットももちろん大事ですが、開発領域でのスキル面は常にインプットが大事だと思っています。変化の多い業界で、UIという言葉すらも変化していく可能性があると思うので、今後もインプットし続けたいですね。


北島

北島:僕はアウトプットの量をこれまで以上に増やしたいと思ってます。今まではたくさんの貴重な機会の中でインプットさせていただき、それを生かして仕事を任せていただくチャンスをいただいて、やれる幅が広がったと思ってます。なので、これからはそれらを活かしてより外に活動の幅を広げたいということと、足元のメディアを伸ばしていくことの両輪をしっかりやっていきたいと思ってます。一方で、自分の目標をデザインにとどめるつもりはないので、企画や事業を立てるところも視野に入れて頑張っていきたいです。

デザイナーとしてだけではなく、事業や開発のことも考えながら業務をされている中で、日々インプットしたいという向上心をとても感じるインタビューでした。

同じ新卒入社として、憧れの先輩、育てている後輩がいる環境のある会社をとてもいい文化だと思いました。
これからもメディア事業を盛り上げていく若手デザイナーの活躍がとても楽しみです!

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