月の直径と重力を体感できる「ありえなLAB」第2弾を開催。 ーはまぎん こども宇宙科学館でサイエンスツアーを実施しましたー

こんにちは。広報の坂見です。
以前広報ブログにて紹介したグリーのXR部がVRで提供している「ありえなLAB」の第2弾が12月22日に「はまぎん こども宇宙科学館」にてスタートしましたのでレポートします。この「ありえなLAB」は“ありえない”実験を先進技術を用いて実施可能にする体感サイエンスツアーで12月22日より1月7日まで開催されます。
前回は、月面でタイヤの形の違う車に乗る実験VRでしたが、今回は月の重力と直径についてです。なかなか現実には実感できない体験で、今回もJAXAに協力いただいたコンテンツとなっています。
実際どんな実験が行われたのでしょうか。12月22日のはまぎん こども宇宙科学館にお邪魔しました。

月の重力

まずは月の重力についての実験です。
月の重力は地球の約1/6です。と、説明されてもなかなか実感できません。そのことをVRで体感してもらうべく導入前のクイズブースでは地球の重力で実際にボールを投げたり想像しながら、月でボールを投げるとどのようになるのか「ありえなLAB」の「アリ・エーナイ博士」に問いかけられます。



地球でボールを投げた後は、ありえなLABの実験ブースで実証です。VR内の「ありえな重力ルーム」では地球と月を瞬時に行き来でき、二つの星でボールを投げるヴァーチャル体験ができます。当然、月の方が地球より重力が小さいので投げたボールはどのようになるかわかりますよね。
VR内では、バスケットゴールのようなものも登場、玉入れを体験でき、子どもたちはゲーム感覚のように楽しんでいました。





実験の後にアンサーブースで月の重力が地球の約1/6であるとはどういったことなのかと「アリ・エーナイ博士」が解説します。
ここでも地球と月の重力の違いを実感してもらうために、体重が月で測った数値になるムーンスケールという体重計や、パイプの落ちるスピードを比べられるムーンドロップという道具があります。ムーンスケールの数字から今の体重を計算したり、落ちてくるスピードが違うムーンドロップを手に、どちらが月かと言い当てたりしながら子どもたちのとても楽しんでいる様子が伝わってきました。





月の直径

先ほどの月の重力のVRコンテンツは小学2年生から体験できますが、こちらの月の直径VRコンテンツは3歳から体験することができます。月の直径を、普段目にしている実際の物と比べながら大きさを体感できるツアーに参加するという実験です。
まずはじめにクイズブースでは、月の直径の長さを地球上にあるさまざまな物と比べてみます。
クイズ形式で足元の赤と青にわかれてみたり、お子さんに「どっちが正解かな?」とお母さんがといかけている様子がみられるなど、親子で楽しみながら答えていました。



続いての実験ブースでは、「ありえなワールド」に出発します。
実際に空を飛んでいるような感覚で物の大きさを体感でき、ツアーの途中に出てくる東京タワーなどはとても高く周りの景色も変わっていきます。小さなお子さんたちも不思議な空間で首を左右に振りながら景色を見渡し楽しんでいるようでした。





手作りしたヘッドマウントディスプレイ




最後のアンサーブースでは、月の直径に一番近いものはどれ?の答え合わせ。小さなお子さんもVRで体感したのか、大きな声で回答を言っている姿も見られました。



模型を見て比べることができます。

このVRは3歳から遊べるようにヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)をグリー社内でオリジナルで制作しました。XR部で3Dプリンターを購入し、試行錯誤しながら作成したこちらのHMD。
試作品を社員の子どもに被ってもらいながら大きさなどを調整したそうです。
3歳から見ることのできる仕組みは、以前イオンファンタジーの子ども向けVRアーケード筐体と同様に単眼のHMDとのことですが、担当した渡邉に今回の作成の経緯を聞きました。


渡邊

渡邊:イオンファンタジーで製作したHMDの仕組みのままで子どもがもっとかぶりやすいよう、軽くしたかったことが今回作成した一番のきっかけです。そうするためにはもう一回設計し直す必要があったのですが、業者に委託した前回と違い、自分たちである程度設計する必要があると考え、ハードウェアに詳しいメンバーをプロジェクトに招集しました。軽量化の設計を進めるうちに、HMDの台数が少なければ自分たちで作成できるという結論になり、3Dプリンターを新しく買って最後まで作りきりました。



3歳から参加できるため兄弟で楽しんでくれたり、親御さんと小さなお子さんも体験していただけていました。
今回のイベントに参加した親子の皆さんのアンケートでは非常に満足度も高く、その理由として、以下のようなコメントもいただきました。
・月のことをいろいろ知れたり、VRを体験できたから。(8歳 女の子)
・常識にとらわれていない(11歳 男の子)
・子どもでも見られるVRでよかった(5歳 男の子の親)

最後に今回のプロジェクト統括の野村から一言いただきました。


野村

野村:はまぎん こども宇宙科学館の来館者は低年齢層も多いということで、小さな子どもでもわかりやすいコンテンツ内容にしました。VRをただ楽しく体験するだけでなく、クイズ・実験・アンサーの一連の流れの中で、月の重力や月の直径を子どもが直観的に体感できるVRコンテンツにしたく、メンバー全員で動画やコンテンツの内容を試行錯誤してつくりました。
また今回は8人同時に体験させることにしたため、運営面でも不安がありましたが、初日は大きなトラブルもなく、アンケートでは9割以上が満足したという回答も得ることができ、手応えを感じています。これからもどんどんバージョンアップして「ありえなLAB」を拡大し、たくさんの子どもたちに体験してもらいたいです。

このイベントは年明け1月7日まで開催しています。(休館日:2018年12月29日~2019年1月1日)
ぜひ、年末年始の冬休みの思い出作りにお子さんと出かけてみてはいかがでしょうか。

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