情報モラル教育アプリ「たまボク」を使った小学校での授業をフォトレポート

広報の石川です。
新年あけましておめでとうございます。
2017年1回目のブログでは、啓発アプリ「たまボク」を使った情報モラル授業について紹介します。

魂の交渉屋とボクの物語 – Soul Negotiator – ~君の選択でストーリーが変わる ストーリーから学ぶ情報モラル~

通称「たまボク」。
正式名称は私も覚えられません(笑)

たまボクは、情報モラルの向上を目的に、2015年7月にリリースした啓発アプリです。
近年、幼いうちからインターネットが身近になってきている一方で、青少年におけるインターネットトラブルは後を絶ちません。「インターネットを通じて、世界をより良くする。」をコーポレートミッションに掲げている当社は、インターネットをより安心安全に楽しく利用してもらいたいと考え、教育現場における学習教材としても活用できるインターネット啓発アプリを作っています。

▼グリーの情報モラル教育への取り組み
http://corp.gree.net/jp/ja/csr/statement/internet-society/educational-activity/tamaboku/

▼たまボク 公式サイト(ダウンロードはこちらから)
http://tamaboku.net/

これまで、学校やさまざまな研修会などでたまボクを使ったワークショップを何度か開催してきましたが、今回、「高校生がたまボクを使って小学生に情報モラルを教える」授業を行うという珍しい取り組みを2016年12月に実施しました。

先生役をしたのは、東京都立山崎高等学校の生徒19名。この高校は、東京都教育委員会が指定する、平成28年度情報モラル推進校のひとつで、情報モラルの先進的な取り組みや、ICT機器を活用した授業などをされています。

一方で生徒となるのは、山崎高校と隣接する町田市立七国山小学校6年生119名。4クラスで同時に同じ授業をしましたが、私は6年1組の教室を見学させてもらいました。

衝撃のインターネット利用状況

まず、授業をする前に、簡単なアンケートを取りました。
山崎高校の高校生は、携帯・スマホ所持率9割、SNS利用率も同じく9割くらいだといいます。自分が学生だった10数年前と比べると時代を感じますが、なんとなく納得できます。
小学生にも同じ質問をしたところ、なんと、携帯・スマホ所持率6割、しかもそのほとんどがスマホだそうです。SNS利用率も5~6割程度で、予想以上の人数に私はだいぶ衝撃を受けました!
ちなみに、スマホ普及率の高い山崎高校では、「SNS 山高宣言!」としてSNS利用時の3つのルール「安易な書き込みはしない、嘘は書かない」「悪口は書かない」「個人情報は書かない」を独自に定めているようです。見れば当然のように思いますが、つい忘れてしまいがちなことなので、明文化は素晴らしい心がけですね。

情報モラル学習 1時間目 アプリを使った授業

今回の授業は、二部構成で行いました。
1時間目は、たまボクの10個のストーリーの中から「言葉の勘違い」というストーリーを使い、SNSで発生する言葉の勘違いから生じるトラブルについて学びます。授業後に校長先生から伺った話によると、6年生のなかで実際にSNSをめぐるトラブルも発生したことがあったようなので、身近なテーマだったのではないでしょうか。

たまボクには、主人公”グリ子”と、”魂の交渉屋”の男、グリ子のクラスメイト達が登場します。この世界ではネット社会でトラブルに巻き込まれたクラスメイトが電波ウェーブというものに憑りつかれ、対応の選択を間違えると魂の交渉屋から魂を抜き取られ、抜け殻となってしまいます。クラスメイトを助けられるかは、グリ子、すなわち6年1組の生徒の選択にかかっているのです。

高校生が役を演じてストーリーを進めていきます。
キャラクターやストーリー中の質問の選択画面をプリントするなど、工夫があって面白いです。

どの選択肢にするかは多数決で決めました。意外と回答が分かれました。

果たして魂の行方は・・・?

9問の回答の選択を進めた結果、このクラスは「ノーマルエンド」になりました。ノーマルエンドは、何問か間違えてしまったということ。次回はハッピーエンドになるよう学習後にも再チャレンジしてもらいたいです。

情報モラル学習 2時間目 グループワーク

2時間目は、1時間目に学んだ内容をもとに、文字だけのコミュニケーションの良い点・悪い点、対策についてワークシートを使ってグループワークをしました。

次から次へと良い点、悪い点、改善点が出て、一つひとつについて考えました。
他の人の意見を聞いて、新たな発見もあったようです。

普段の授業ではあまり使用されないゲームを使っての授業だったこともあり、楽しみながら学習できたようで、生徒はみな真剣に考えていました。自分の意見で選択肢を選んだり、意見を述べたりしていたのがとても印象的な2時間でした。

授業を通じて

「今日学習したことはこれからの時代に欠かせないこと」
「今日のストーリーは現実に起こり得るので対処法を覚えておこうと思った」
「過去に送り先を間違えたことがあったが、自分だけではないので対策や改善策を知れて良い勉強たまボクだった」

いずれも小学生の感想です。事例をもとに作られたたまボクのストーリーを、小学生と歳の近い高校生から教えてもらったこともあり、余計に身近に感じらられた部分もあると思います。この授業をやった意義をとても感じました。

一方高校生は、「予期せぬ回答に緊張した」「真剣に取り組んでくれて嬉しかった」と慣れない先生役に緊張とプレッシャーのほうが大きかったようですが、やりがいを感じてくれたようです。

教育の現場では、さまざまな課題があり、情報モラルに関する教育やICTを活用した授業というのはなかなか浸透はしていないようですが、感想にもあったように、今後の社会生活において欠かせない分野だと思っています。たまボクは、教育現場だけでなく一般の方にも家庭でも使っていただけるアプリなので、徐々に広まっていったら嬉しいです。

たまボクに興味もっていただいた方はぜひご確認ください!
▼グリーの情報モラル教育への取り組み

情報モラル啓発アプリ「たまボク」のご案内

▼たまボク 公式サイト(ダウンロードはこちらから)
魂の交渉屋とボクの物語

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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