【グリーが担うサステナビリティ】「VチャットTOKYO for Teens」プロジェクトがスタート

2021年10月、グリーと東京都教育委員会は、インターネット及びゲームとの望ましい関わり方に関する研究に取り組むことを目的に、共同研究プロジェクト実施に関する協定を締結しました。
今回はプロジェクトの一環として2021年12月に実施した「VチャットTOKYO for Teens」の様子をご紹介します。

「VチャットTOKYO for Teens」とは?

新型コロナウイルスの感染症対策の継続の中で、学校や家庭の環境変化など、子供たちのコミュニケーションの場も変わりつつあります。「VチャットTOKYO for Teens」は、グリーのグループ会社であるREALITY株式会社の技術を活用し、3DCGのアバターとライブ配信を通じて交流することで、新たなコミュニケーション機会の創出を目的として開催されたイベントです。
今回は、東京都教育委員会から都内の学校に通う小中高校生に向け、イベント当日のコメントについて事前募集を行いました。

イベントの様子

当日はYouTubeライブ配信を2回実施。配信には「マリ」と「コタロウ」の2名のアバターが登場し、参加者とチャットで交流しながら、トークを進めました。

最初は「冬休みにしたいことは?」という身近なテーマ。予定や目標を教えて!とマリが説明しはじめると、すぐに「受験勉強を頑張りたい!」「寝たい」などリアルな現実が書き込まれます。事前に募集していたコメントにも「いっぱい寝たい」といった声が多く、当日も「受験かー」「お年玉いっぱいほしいな」といった共感の声でチャットが埋まっていきました。
一方、お題が「1億円あったら何に使う?」という架空のテーマに移ると、子供たちが悩みはじめなかなかチャットが進みません。やがて「年越しそばを買い占めたい」というある子供のチャットをきっかけに「ケーキをたくさん食べたい」「宇宙旅行をしてみたい」など、思い思いの言葉でチャットが進んでいくようになりました。

終了時刻が近づき、コタロウが「そろそろ…」と終了アナウンスをすると、時間の短さに驚く声や次回を希望するメッセージが寄せられました。最終的に100人以上の子供たちが、地域も年齢も超え、一緒になってトークを繰り広げる時間となりました。


<当日の配信を行っている様子>

本イベントに参画いただいた東京都教育委員会の皆さんにお話を伺いました。

ーー本イベントを開催しようと思ったのは、どんなきっかけだったのでしょうか?


江川さん

松浦さん:新型コロナウイルス感染症対策により学校内外の活動が制約を受け、子供たちが安心して話すことのできる「場」が減少しています。そのような中で、子供たちが安心してコミュニケーションできる場を創設することで、子供たちの孤立を防ぐことができないかと思ったことが本イベント開催のきっかけです。また、近年、多くの子供がスマホ等による情報通信機器によるインターネット上のコミュニケーションを経験しており、インターネット上のリアルタイムコミュニケーションの実証事業として実施することにしました。

ーー実際のイベントを終えて、いかがでしたか?


松浦さん

江川さん:オンラインゲームなどで使われる技術を活用し、ゲーム感覚で気軽に参加できる「おしゃべりの場」を提供できたことが、子供たちがイベントを楽しむことにつながったと思います。
子供たちには、自分の書いたコメントがアバターに読み上げられる喜びや、チャットを通してアバターとコミュニケーションをする貴重な体験を経験してもらうことができたと思います。今後、子供たちにとってこのようなインターネット上のコミュニケーションはより身近な存在になっていくと思います。

今回の配信では、学校の非常勤講師としてコミュニケーションに関する授業を行い、自らもライブ配信活動をされている菊地マリコさんにもご協力いただきました。

ーー実際のイベントを終えて、いかがでしたか?


菊地さん

菊地さん:(コロナ禍により)対面よりも非対面でのコミュニケーションの場が増えてきました。ソーシャルメディアやネット環境は比較的気軽に発信ができると同時に、リスクも伴います。SNSを活用したコミュニケーションの在り方や前向きな付き合い方について、教育の場とユーザーさんと一緒に構築していけたらいいなと考えていたので、このような貴重な場に参加させて頂けて、とても感激しております。
まだまだ課題もありますが、ICT時代に合った「思いやりの場」の提供が実現出来たらいいなと思います。


<左から東京都教育委員会 江川さん、声優の菊地さん、同教育委員会 松浦さん>

本イベントでは、テーマを打ち出しすぎない気軽で新鮮なやり取り、3Dキャラクターによる親しみやすさなどの工夫を行いました。今後も、「VチャットTOKYO for Teens」を通じ、青少年が「文字で発信すること」や「新たなコミュニケーションの場へ参加すること」のきっかけづくりに取り組んでいきます。

Twitter:VチャットTOKYO
Youtube:VchatTOKYOチャンネル