グリー株式会社では、児童・生徒の健全育成のため、2021年より東京都とインターネットおよびゲームとの望ましい関わり方に関する効果的な指導法や教材の開発などを行う、共同研究プロジェクトに取り組んでいます。本プロジェクトでは、これまでグリーが培ってきた「情報リテラシー教育」に関するノウハウを東京都に提供し、主に都内公立学校の児童・生徒の情報リテラシー向上を目指しています。
今回は、プロジェクトの一環として作成された、中学生・高校生向けのデジタルリテラシー教材「考えよう!デジタルリテラシー」をご紹介いたします。
本教材は、子どもたちがネットトラブルに遭遇した際の課題解決の一助となるよう、「あなたならどうする?」「あなたはどう考える?」という問いかけと共に、事例別に解説やヒントを提示。事例を通して知識を得ながら、子ども自らが考え議論することで、インターネットやSNSを使いこなす力を身に付けてもらうことを目的としています。
例えば、「ポスターコンテストの優勝作品、実はAIが描いていた。どう思う?」といったAIを巡る最新の事例や「きわどい自撮り写真!自分で自分を撮影するのならOK?」といった児童ポルノに関わる事例まで、直近のネットテーマを幅広く理解、把握できる内容になっています。
本教材の共同制作者である、東京都教育委員会総務部情報企画担当課長の江川様にお話を伺いました。
ーー 情報リテラシー教育に関して、現在、教育現場ではどのような課題があるのでしょうか。
江川様:SNSや動画共有サイト、生成AIなど新しいサービスが日々生まれています。そのような社会を生きる子どもたちには、大量の情報に流されず、情報機器やネット上のサービスを適切に使いこなすスキルや態度を身に付けることが求められています。
ーー 中学生・高校生を対象として教材を制作するにあたり、教育委員会として意識された点はありますでしょうか?
江川様:情報リテラシーは、知識を学ぶだけでなく、友人と議論しながら主体的に考えることで、より効果的に身に付けることができると考えます。本教材は、子供たちが議論しやすいテーマを設定し、数人のグループで話し合いながらそれぞれが考えを深めることができるよう工夫しました。
ーー 東京都教育委員会として、情報リテラシー教育に関する今後の展望についてお聞かせください。
江川様:まずは本教材を多くの学校でお使いいただくため、活用法や実践事例を周知する予定です。また、今後も新たな課題に対応した教材を開発するなどして、学校における情報リテラシー教育を支援する取組を充実していきたいと思います。
本教材は、子どもだけでなく大人も情報リテラシーについて振り返るきっかけとなるコンテンツになっています。ぜひ一度ご覧ください。グリーは今後も、インターネットを楽しく、より安全にご利用いただくため、情報リテラシー向上にむけた活動を積極的に続けてまいります。