六本木ヒルズの夏休みイベント「キッズワークショップ2018」にてグリーが「VRで月面ドライブ」を実施しました。

こんにちは。広報の坂見です。
皆さんは学生の頃の夏休みの宿題にどんな記憶がありますでしょうか。
私は自由研究にいつも悩まされ、どういったものを取り扱うか8月下旬までかかっていた記憶があります。
今回は、そんな子どもたちの研究にぴったりなイベントが六本木ヒルズで実施され、グリーグループもワークショップを実施したので紹介します。

「キッズワークショップ 」は森ビル(株)により2008年に始まり、今年で10周年を迎えました。「未来を担う子どもたちにこそ本物の場所で本物の体験を」というテーマのもと、六本木ヒルズをはじめ、アークヒルズ・虎ノ門ヒルズ・表参道ヒルズの4つの“ヒルズ ”にて約80種類、400講座を開講しています。

「Art & Craft」「Cooking」「Challenge」「Learning」「MIRAI SUMMER CAMP」「Special」の6つのカテゴリーに分けられたワークショップでは、六本木ヒルズの店舗内でのお仕事体験や、サイエンス実験、有名なお菓子のお店でのスイーツ作りなど、日頃体験できない場所・内容での講座がたくさんあります。

今回、グリーでは、「Challenge」カテゴリーにて「VRで月面ドライブ!月の環境を体感しよう!」というワークショップを実施しました。
ありえない実験を先進技術で可能とする「ありえなLAB」での月体感サイエンスツアーとなっており、VRをつけて宇宙空間の月面をドライブします。
ドライブするだけではなく、月の環境などに関するクイズを考えながら、VRで実験し答えを導きだします。
JAXA協力のもと行われたこのワークショップ。今回のブログではプログラムの様子を紹介します。

「ありえなLAB」の実験はクイズブースから始まり、4人1組で実験を行います。
「ありえなLAB」の「アリ・エーナイ博士」から、月面で一番速く走る車のタイヤの種類はどれかという研究課題が与えられます。





映像の中では、地球での実験風景が流れたり、想像しやすいように、スクリーンの前にある車の模型を手に取ってみることができます。

丸タイヤ
ベルトタイヤ
ギザギザタイヤ

皆さん各々で想像し、いざ実験スタートです。

今回使う機材はこちら。車のハンドルと、ヘッドマウンドディスプレイ、足元には、アクセルもあります。実験ブースに移動し、それぞれ機械を装着します。



VRの中では、「アリ・エーナイ博士」の指示のもと、先ほどの「まるタイヤ」「ベルトタイヤ」「ギザギザタイヤ」の乗り物に乗って、月面をドライブします。
アクセルを踏んで前進すると、椅子に取り付けられた機械から振動も伝わります。
まるで本当に運転しているかのような体験をすることができ、お子さん達も運転しながら「すごーい!」「わあーー!」とリアクションされていました。



お子さんが運転している様子を後ろから見守ります。

実験終了後、参加者の皆さんはアンサーブースへ移動します。最後は「アリ・エーナイ博士」と答え合わせです。どの種類のタイヤが早く走れたのか。正解は・・・
「ギザギザタイヤ」と「ベルトタイヤ」でした。



その理由として、月は「レゴリス」という岩石の砕けた破片、屑やガラスの粒子などが月面を覆っているのですが、この「レゴリス」は地球上の砂よりもギザギザ、デコボコしているようです。そのため、地球上の砂に比べると、「レゴリス」同士がぶつかり合ってしまうようで、それを証明したものが、JAXA宇宙教育センターにお借りした「レゴリス砂時計」。先ほどの原理だと、地球の砂はスムーズに下に砂が落ちて行くのに対し大きさも形も均等ではない「レゴリス」は時間を正確に刻めません。

よって、表面が丸くない「レゴリス」が覆う月面を走るときは、「まるタイヤ」だけ遅いスピードになります。

一番右端の黒い砂がレゴリス。途中で落ちずに止まってしまいました。

イベント内容は以上となりますが、最後にアンケートを書いていただいたので、一部を紹介させていただきます。

・月を走るというテーマとVRの相性が良く楽しかった。
・普段なかなか体験できないことなので、子どもと一緒にとても楽しめました。
・VRを初体験できた。
・がたがたゆれたりして、本当に月にいるみたいだった。

など満足度は91%と好評でした。
中には、もっとやりたかった、楽しかったので時間が短く感じたなどのご意見もありました。

最後に今回の運営メンバーにイベントの感想を聞いてみました。

野村:今までXR部ではゲームのVRコンテンツを企画することが多かったのですが、今回は教材パッケージとしてのVRコンテンツの企画だったため、「学び+遊び」のバランスが難しく、メンバーで何度も試行錯誤しながら内容をつめていきました。「楽しみながらちゃんと学べる。」アンケートの結果でもそういった意見が多く、新しい学習VRコンテンツとしてお客さまに満足いただけたという手ごたえを感じることができました。

渡邉:より少ないオペレーションで、より良いVR体験をしてもらう、というのは今のロケーション型のVR体験の大きな課題です。「アリ・エーナイ博士」というちょっとふざけた名前の博士が登場しますが、これも「人が話しかけた方がこちらからの指示を聞いてくれるだろう」というチームで話し合った解決策の一つだったりします。今後よりアップデートを進めていき、ローオペレーションと満足度の高いVR体験の両立を実現させたいと思います。

Andrew:ただの遊びVRコンテンツではなく、科学的に信憑性がある上に、楽しくて学習できるVRコンテンツを作らせていただきました。結果的に子供も大人も楽しめるコンテンツが出来上がったじゃないかと思います。今後は更にコンテンツを拡大して、「ありえなLAB」をもっと多くの人々に体験していただきたいです。

野本:「VR×月×体験学習」が今回のキーワード。JAXAさん初め宇宙関係者の皆さんから何度もアドバイスを頂きながら、教育コンテンツとしての質を高めつつ、GREEだからこそできるエンターテイメント要素にも拘り続けてきました。課題ももちろんありながら、最小人数でのオペレーションでより体感値の高い体験学習型VR展の実現に向け、着実に進んだ2日間だったなと思います。何よりもこのチームでものを作っていくことが本当に楽しいです。原田さんを筆頭に、それぞれの役割を持ったメンバーで試行錯誤しながら、今後も頑張りたいと思います!

運営スタッフ(野本・渡邊・Andrew・野村)

私も体験しましたが、月の知識を学ぶことはもちろん、実際には行くことのできない月面でのドライブをVRでよりリアルに体験できたこと技術の進歩はすごいなと感じました。
これからの子どもたちはVR空間がより身近な存在になっていくと思いますし、教育の分野でもグリーが活躍にご期待だくさい。

本件に関するお問い合わせ先