『一流の仲間を集め一流のチームをつくる』エンジニアの経験から編み出した採用術

グリーの技術領域を横断して支える開発本部。各事業部のインフラ、セキュリティーなどのサービス面を担当するチームや、情報システムといったチームで構成されています。2021年1月には開発本部に採用専門の「採用推進チーム」を新設し、人材強化を図っています。今回、採用推進チームのマネージャーである佐島さんに新設の経緯や現在までの取り組みなどを聞きました。

佐島:グリー株式会社 / 開発本部 / 開発企画部 / 採用推進チーム マネージャー
2012年に入社。「GREE Tech Conference」などイベントの企画運営などを担当。2021年より、開発本部の中途採用全体を担当。グリーの非公認グループ「1ヶ月で60km走るおじさんの会」に所属している。

グリーグループの事業拡大に伴い、開発本部の採用活動を強化

ーー最初に、佐島さんが所属する採用推進チームについて教えてください。



佐島:「採用活動を通じて活躍できる人を増やしていく」をミッションに、2021年1月に立ち上げられたチームです。単に採用することだけを目的としているのではなく、入社後に活躍いただけることであったり、採用に関わるメンバー自身も活躍できるような採用推進を行っています。

ーー佐島さんは、もともとエンジニアだそうですね。エンジニアから採用担当へと職種を変えることに葛藤はありませんでしたか?



佐島:前職でも採用を担当していたので、特に葛藤はありませんでした。グリー入社後の1年間は採用を担当し、その後は社内外で実施する技術者向けイベントの企画・運営を担当、2021年1月から現チームに配属されました。

ーーユニークなご経歴ですね。なぜ今、開発本部では採用を強化しているのですか?



佐島:理由は至ってシンプルで、グリーグループの事業が順調に拡大しているからです。ここ数年、開発本部のさまざまなチームから「新しい即戦力がほしい」という声が増え続けています。

採用のミスマッチを減らし、「全員が勝てる」人材を獲得するために

ーー採用活動は順調に進んでいますか?



佐島:採用活動は本当に難しいもので、さまざまな局面で壁にぶつかっています(笑)。グリーはゲーム・アニメ事業、メタバース事業、コマース事業など多方面に事業を展開しています。開発本部はこれらの事業を支える、いわばバックオフィスの役割を担っています。開発本部という部門名から「ゲームやメタバース開発のためのエンジニアを募集している部門」と認知されることも多々ありますが、一部を除いて、私たちはそういった開発を担当していません。あくまでも事業を支える側の部門なんです。加えて、エンジニアだけではなく、品質管理や、執務エリアに入るためのセキュリティカードの運用、PCの貸与、各種お客さま対応などといった、エンジニアではない人が活躍していている部門でもあります。そのため、応募してくださる方に会社や部門について正しく理解していただけるようにいろいろな取り組みにチャレンジしています。

ーーそういった課題があるのですね。採用推進チームではどのような策を打ってきたのでしょうか?



佐島:前提として、採用推進チームには“やらない3カ条”があります。「相手を勝たせない(損をする)ことはやらない」、「シナジーが生まれないことはやらない」、「ストックされないことはやらない」の3つで、これらを念頭にトライアンドエラーを繰り返しながら正解を探し続けました。社内の取り組みとして最初に行ったのは関連チームなどとの情報連携です。各チームがどのような人材の採用を行っているか、採用に関連する取り組みでどのような好事例があったかといった情報は、一部のチームを除いて各チーム受動的に知る機会がありません。また、自身が開発本部での採用活動について他チームから質問されることも多く、前述のような開発本部の紹介を何度も繰り返し行ってきました。エンジニア視点では同じ事を繰り返す事が非効率に感じ、個人情報を削除した上で、各チームの採用に関する取り組みを集約した閲覧システムを作成しました。

ーーエンジニアの経験があればこその視点ですね!



佐島:そうかもしれませんね。その上で、開発本部の採用活動のトピックをまとめた「週間採用通信」を社内の採用担当に毎週配信しました。最初はこの取り組みで少しずつ結果が出てきてある程度は満足していたのですが、その後に実施した「社員紹介採用に協力したいかどうか」といった社内調査を行ったところ、開発本部のメンバーの90%以上が(回答率50%以上)が「社員紹介採用に協力したい」と回答してくれたのです。うれしいことに、入力が面倒な自由回答枠にもびっしりとコメントを記入してくれるメンバーもいました。開発本部は素晴らしい人ばかりであることに感動すると同時に、それではなぜ今まで協力してもらえていなかったのだろう……という疑問が浮かびました。

ーーその理由はなんだったのでしょう?



佐島:根本にあるのは、開発本部のメンバーが採用活動を知る機会がなかったことだと思います。そのため、まずは我々の活動を受動的に知ってもらうために採用担当へ配信していた「週間採用通信」を開発本部の全メンバーに配信するようにしました。それに伴い、ダッシュボードで採用状況の見える化も行い、サマリーをSlackで配信し、採用の傾向を把握できるようにしました。加えて、開発本部がどのような本部なのか、仕事がどのようなものかなどの説明をできるよう資料を作成し、採用に関する相談窓口も複数準備しました。
その結果、開発本部のメンバーが採用を自分事として考えてくれるようになり、人材を紹介してもらう機会も増えました。

【開発本部版 グリー株式会社紹介資料】

採用競争力の強化につなげるために、全メンバーが常に情報をキャッチできる環境を構築したい

ーー今後の展望を教えてください。



佐島:今まで行ってきた活動や取り組みで培ってきたノウハウを元に、開発本部としての採用競争力を強化することが目標です。まずは、採用担当以外のメンバーが関わってくれることで、一緒に働きたいと思える人が増え、さらに活躍できる=勝つための環境を構築したいです。そのために今後は求職者に採用を行っている各チームの魅力が伝わるよう、どんな強みがある人が、どのような趣味を持っていて、どのような働き方をしているかといったチーム紹介資料を作成してもらいたいと思っています。万が一、結果が出なくても、自分たちのチームを他のチームに知ってもらうための資料としても活用でき、まさにシナジーを生む資料です。そして、その資料は社内にしっかりとストックされます。

ーーどういう状況が究極の理想でしょうか。



佐島:開発本部の全メンバーが常に最新の情報をキャッチできる状況ですね。普段から採用の情報に触れ続けていれば、いざ動き出す時にあらためて本部全体に基本情報などをインプットする必要はありません。仕事や方針といった情報を常に把握できる状況をつくることはとても大事だと思います。

プロフェッショナルであり続けられるのは、常に学び続けられる文化があるから

ーー改めて、開発本部の魅力を教えてくださいますか?



佐島:それぞれの事業が今何に取り組んでいるかを横断的に見ることができるところが魅力だと思います。事業ごとに異なる課題や成功事例などを横展開できるため、成長スピードが早いという特徴もあります。例えばインフラ部門が見ているサーバーの一つを取っても、メタバースとゲームでは取れるデータも全く異なります。こういった事象を一挙に学べる環境はなかなかレアですし、とても魅力的な仕事だと思います。また、電気、水道、交通、インターネットといった暮らしに必要な社会インフラと同じように、開発本部が担当する情報システム、セキュリティなども、グリーグループが拡大するためになくてはならない重要なインフラです。正常に動いて当たり前で、少しでも不具合が起きたらグループの全てに影響を与えてしまいます。だからこそ我々の仕事はとてもシビア。我々がプロフェッショナルとして求められていることは“凡事徹底”です。

ーー各事業が“攻め”とするなら、開発本部は“守り”ということでしょうか?



佐島:そうですね。守る方は基本に忠実であるべきだと考えています。だからこそ開発本部には真面目な人、極める人が集まっています。例えばインフラのエンジニアは何が起こってもすぐに原因が分かるくらい業務を極めているのですが、それは常日頃から泥臭く実直に業務に取り組んでいるからできることだと思います。

ーー最後に、これから仲間になってくださる皆さんにメッセージをお願いします!



佐島:開発本部のミッションである「技術で事業に貢献」という言葉に共感できる人にとっては最高の部門だと思います。また、我々の業界は常に新しい技術を取り入れながら事業に生かしていく必要がありますが、新しい技術の多くは海外で生まれています。そのため、海外で行われるカンファレンスにも積極的に参加しています。それは誰かに指示されているものではなく、自らが学ぼうとするアクションに対して全力で応援してくれる文化がグリーグループに根付いているからだと思います。常に自らが成長し続けられる環境はとても魅力で、私自身も採用に関するコミュニティーに積極的に参加して情報交換を行っていますし、開発本部の業務に関係する品質管理、セキュリティーといったコミュニティーにも参加して知識を深めています。自身のアクションがきっかけで、全員が勝つことができればうれしい、そんな思いを持って日々の業務に当たっています。このインタビューを通して、少しでもグリーの開発本部の魅力を感じていただけたらうれしいです。皆さまのご応募、お待ちしております!

※撮影時のみマスクを外しています