インナーコミュニケーションチームです。
グリーのゲーム事業ブランドの1つであったWFSがこの7月に事業母体を子会社に移しさらなる事業拡大に向けて動きはじめます。
それに先駆け先月デジタルソリューション事業を本格始動させた責任者であるお二人に事業について伺いました。
先々を見据えて今やるべきこと、過去の積み重ねが今に生きていることなど新しい事業への想いなどを語っていただきました。
春山:グリー株式会社 Wright Flyer Studios事業本部 第3スタジオ部 部長
2012年グリー入社。GREE Platform向けの内製プロダクトの開発・運営を担当し、2013年より大規模プロダクトのプロデューサーを担当。2016年に内製開発・運営のプロダクト郡の事業部を担当しPlatformの事業に貢献。その後2018年にWFSに移り、新規領域の事業開発とプロダクト開発・運営を担当し、現在に至る。
柿沼:グリー株式会社 Wright Flyer Studios事業本部 Business Development部 副部長
2010年グリー入社。GREE Platform向けの国内外パートナーリレーション業務を担当し、Platform事業の急拡大に貢献。2013年に合弁会社の株式会社グリフォンを設立、取締役に就任。マーケティング領域全般を担当し、同社の事業拡大に貢献。2015年にグリーに異動しパートナーリレーションを担当する部署でシニアマネージャー、部長を歴任しパートナービジネスを推進。その後WFSに移り、2020年1月より現職。
ーーまずは今回このソリューション事業を始めたきっかけなどお聞かせ下さい。
春山:WFSの次の柱となるような新規ゲーム領域を色々と模索と挑戦をしていたのですが、その中で様々な企業様とお話する機会の中でご縁があり、我々のゲーム開発の知見を活かしたゲーミフィケーション領域で、企業様からのご依頼という形式で2019年よりプロダクト開発をいくつか進めていたんです。
そこからさらにご相談を頂く機会が増える中で、社会の流れとしてもデジタル領域の支援で困っている企業が多くいらっしゃることを知り、またWFSのような新規プロダクト開発ができる企業が求められることも感じました。そういった機会があるならと、個別相談をやっていくのみではなく新たに窓口を設けて外部へアピールすることで、WFSの新たな挑戦となり、事業としても飛躍できるのではと取り組み始めた次第です。
ーーWFSと言えばゲームですが、そのWFSがなぜ他業種と組むのでしょう?
柿沼:そうですね、WFSが他業種の企業様と一緒に組むのは意外と思われるかもしれませんし、昔の我々も想定していなかったところではあるのですが、今ではとても親和性が高く、お互いwin-winの関係になれていると考えます。
我々としては、ゲーム開発や運営で培ったノウハウをゲーム業界だけにとどめずにより広く届けたいですし、昨今の世の中のデジタル化の一端を担えると考えています。逆に、新しい取り組みに挑戦されている企業様の課題の1つに「toC向けサービスの開発ノウハウやUIクリエイティブ力の不足」があります。どんなに良いアイディアやビジネスプランがあっても、最終的にそれをジャッジするのはそれを使うユーザーさまですから、エンドユーザーさまが直接触れるアプリやサービスのインターフェースは非常に重要となります。例えば数字面でも、サービス規模が大きくなってくると、翌月のユーザーさまの継続率が10%違うだけでも、事業計画に重大なインパクトを及ぼします。
そういった課題を我々のノウハウと強みを活用し解決していくことにより、世の中のサービスを、より多く、より長くユーザーさまに使い続けってもらうことが可能と考えていて、そういった事業をクライアント様と共に創出していくことに、強いモチベーションと社会的意義を感じています。
ーーなるほど。具体的にその強みとは?
柿沼:グリーはソーシャルプラットフォームの分野で10年以上の運営ノウハウがあります。その中で数々の企業様と、時には成功を分かち合い、時には失敗して苦い思いをしたこともあります。ソリューション事業は、そういった歴史とノウハウの積み重ねが財産だと思っています。グリーグループが設立当初から実践している、データを基にした細かな分析・改善サイクルと、WFSが積み上げてきたクオリティに妥協しないモノづくりの精神が、良いバランスで成り立ってきたのが今だと考えています。
今の好機を活かし、WFSだけでなく他のグリーグループ会社とも連携し、案件に応じてそれぞれの専門分野を組み合わせ、クライアント様に多角的なご提案を出来るのがWFSデジタルソリューション事業の強みだと感じています。
ーープレスリリースにあった”デジタルトランスフォーメーション需要”ではどのような強みを発揮できるのでしょうか。
柿沼:ここは今まさに、我々が一番試行錯誤しているところであり、少しづつ見えてきたところでもあります。この事業に求められる上流の戦略立案から最終的な開発アウトプット、さらにはデジタルマーケティング支援など幅広くかつ一貫して対応できます。しかし、それぞれの本業、という意味では戦略立案部分では大手コンサルティングファームがいますし、開発部分は既存Sler企業の方が経験豊富です。そんな中自分たちがどのような切り口で強みを発揮できるか、に関しては前の質問でも発言しましたが、
①toC向けのゲーミフィケーションノウハウ
②UI/UXのクリエイティブ力
の2つに関しては、企業様と話す中でも我々に期待いただくところでもあるので、市場競争力があると自負しています。様々な企業様と話し、少しでも多くの案件に関わり、ここの2つの強みをより磨いていきたいと考えています。
ーーFacebookインスタントゲームなどの制作実績もある中でグローバルな展開も考えていますか。
柿沼:もちろんです。WFSデジタルソリューション事業へのニーズは、国内だけでなく海外のクライアント様からもあり、実際すでにグローバル企業様とのお取引もあります。あまり国内だから、とか、海外だから、という分け方はしていません。すでにテクノロジーは世界共通で、日本の官公庁の基幹部分でさえ、海外の技術が使われています。ですので我々としては、「課題のある企業様に対して」「適切なデジタルソリューションを提供する」中で、海外企業の技術を使うケースもありますし、クライアント様が海外に本社を置いているケースもある、という事を加味すると、国内外問わず積極的に様々な案件に取り組んでいきたいと考えています。
ーーWFSがソリューション事業を通じてなし得たいこととは?
春山:まずは私たちが携わったプロダクトが世の中にお披露目でき、クライアントの企業様はもちろんですが、手にとって頂くユーザーに使っていただいたり、喜んでいただけると大変嬉しいです。これはものづくり集団であれば誰しも思うことではありますが、ゲーム以外の分野であってもそういった気持ちは大事にしていきたいです。
あとは、世の中のお役に立てることを1つ1つ達成することが大前提ではありますが、その積み重ねによって事業規模も大きくしていきたいです。
WFSは2020年6月まではグリーのゲーム事業ブランドの1つではありましたが、7月より事業母体も子会社に移され、より機動的な意思決定体制を作り、さらなる事業拡大に向けて動いていきます。その中でこの新規領域のソリューション事業もさまざまなプロダクトを開発していける体制を整えて行きたいと思います。
ーーなるほど。チームの士気なども上がっていそうですね。体制やメンバーの意気込みなどお聞きしてもいいでしょうか?
春山:まず体制面に関して、企画やプロダクト開発の進行は私が所属するWFSの第3スタジオ部、エンジニアはTechnology Development部、営業や事業開発はBusiness Developmen部が担当し、これらが主体として推進しています。ただし成長していく事業に合わせて、開発・営業のリソースが足りませんので、WFSの他のメンバーや、グリーグループの各社・各本部と連携しながら一致団結して取り組んでいます。DX市場の潮流や、営業提案のアセット拡張、ゲーム等の開発経験をうまく使いつつ新たなチャレンジにもなるので、すごく前向きに参加いただいていると感じています。
ーー最後に、今後に向けて意気込みをお願いします。
春山:有り難いことに多くの企業様とお話をさせて頂き、我々が貢献できる価値を感じています。既存アプリのUI/UXの改善やゲーミフィケーションを利用したサービスの継続率向上のほか、昨今では新型コロナウイルス感染症によりリアル店舗のサービスが中心だった企業様を筆頭にさまざまな影響が出ておりご相談が多い状況です。そういった市場のニーズに対し、ものづくりにこだわって来た我々だからこそ提供できる付加価値を乗せて、「WFSにお願いしてよかった」と企業様に喜んでもらえるように頑張っていきます。
引き続き何かご支援できることがあればと思っていますので、「デジタル化について困っていることがある」「こういったサービスを作りたいが相談に乗っていただけないか」など、お気軽にお話をいただければ嬉しいです。